寒い冬を乗り越えてきた桂島緑地の草花

暖かな日がしばらく続き、もうそろそろ春だなと思っていたら、数日前には雪が降り、突然寒さが戻ってきたりする。

「三寒四温」という言葉は本来、冬の気候を言うそうだが、実際は今頃の気候を表すのにふさわしい気がする。

スイセンの花畑
スイセンの花畑 2019年3月 宮城県仙台市

桂島緑地の南側に、スイセンの花が咲いている場所がある。
いつの頃からか、この場所でスイセンの花を見かけるようになった。
今年もたくさんの芽が出ていて、あっという間に花が咲き始めている。

スイセンの花
スイセンの花 2019年3月 宮城県仙台市

少しぐらい冷たい風が吹いていても、どんどん花が咲いていく。
確かに春近しなのだろう。

ガクアジサイの若葉
ガクアジサイの若葉 2019年3月 宮城県仙台市

ガクアジサイの芽も開き始めた。
どういう仕組みで、芽を開く時を知るのだろうか。不思議なものである。

ガクアジサイの若葉 
ガクアジサイの若葉 2019年3月 宮城県仙台市

小さな若葉には、生のエネルギーがある。
生まれ出た命を、精一杯に生きようとする力がある。

コブシの冬芽
コブシの冬芽 2019年3月 宮城県仙台市

厚い羽毛に包まれて冬を越えたコブシの芽が、とうとう開き始めた。
羽毛の殻を打ち破り、新たな芽が顔をだしている。この芽もまた柔らかな産毛におおわれている。なんと、二重になっていたのか。

コブシの冬芽
コブシの冬芽 2019年3月 宮城県仙台市

いったん芽が開くと、ここからが早いようである。
こうしている間にも、次から次へと花が咲いていく。
青い空を背景に、白い花が満開になる日も近いだろう。

このコブシの木の下に、小石で囲われた小さな湿地(池かもしれない)がある。

落ち葉に覆われているが、どこからか湧き水が流れてきているのだろうか、落ち葉の下にうっすらと水がたまっている。

ミズバショウの花
ミズバショウの花 2019年3月 宮城県仙台市

この湿地に、ミズバショウの花が咲いている。
凛とした白い花が、落ち葉の中で気高く見える。
まだ咲いていない蕾もあり、これからが楽しみである。

リュウキンカの花
リュウキンカの花 2019年3月 宮城県仙台市

その傍では、リュウキンカが黄色い花を咲かせている。
蕾の状態の塊もあり、これからこの湿地はもっと華やかになるだろう。

フキノトウ
フキノトウ 2019年3月 宮城県仙台市

少し奥の方に足を運ぶと、フキノトウが群生している場所があった。
以前、この辺には笹竹などが生い茂っていたが、誰かが刈り込んだようである。

フキノトウ
フキノトウ 2019年3月 宮城県仙台市

日当たりが良くなったためだろうか、たくさんのフキノトウが顔を出していた。

散歩道の雑木林の中を歩いて行くと、小さな木杭とロープで囲われた場所がある。ウメガサソウが群生している場所のようである。

ウメガサソウ
ウメガサソウ 2019年3月 宮城県仙台市

緩やかな斜面になっていて、苔などが密集している。
松ぼっくりや落ち葉などが残っていて、よく見なければ気がつかないほど小さな野草である。

この小さなウメガサソウに、さらに小さな芽が出ているのを見つけた。
どのように育っていくのか、その過程を見るのも楽しみである。

枝垂れ桜のつぼみ
枝垂れ桜のつぼみ 2019年3月 宮城県仙台市

枝垂れ桜の枝の先に、少し赤くなった蕾が見られた。まもなく開花である。

桜は春の花の代表であり、春といえば桜である。
だれもがその開花を楽しみに待っている。

今まさに、桜花爛漫の春へ飛び出そうとしているこの草花にこそ、寒い冬を乗り越えてきた、その命の力強さと不思議さを見る思いがする。
困難に負けない姿には、人を魅了する輝きがある。

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