【コラム】「信号機が設置されてない横断歩道」で車の9割が止まらない

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信号機が設置されていない交差点
2019年1月 宮城県仙台市(イメージ写真のため、本文とは直接の関係はありません)

「なぜ、車は一時停止をしないのか」
信号機のない横断歩道を渡ろうとした時に、こんな思いをしたことがないだろうか。

「信号機が設置されてない横断歩道」において実態調査

昨年の夏、JAF(日本自動車連盟)は、「信号機が設置されてない横断歩道」において、歩行者が横断歩道を渡ろうとしている時に、車が一時停止をするかどうかの調査を行い、10月25日にその結果を発表した。

車を運転するものとして、非常に興味深いこの調査結果が報告されているので、関連する調査結果と共に紹介したい。

JAFのこの調査は、2016年から毎年行われており、2018年で3年目とのことである。2018年の調査は、8月15日から9月13日にかけて実施された。

JAF調査「9割の車が一時停止しない」

驚くことに、9割以上の車が一時停止をしていないことが、この調査で明らかになったという。 経験的に言うならば、確かに身に覚えがある。ただ、こんなに多いのかと、驚いている方も多いのではないだろうか 。

「JAF Mate Park」というサイトの「ニュース・プラス」のページに、その概要が次のように紹介されている。

調査期間中に対象となる横断歩道において、歩行者が渡ろうとしている場面で通過した1万1019台のうち、一時停止したクルマは948台。全国平均で8.6%だった。
2016年が7.6%、2017年が8.5%で、依然として9割以上のクルマが止まっていないことが判明した(※)。
※実施箇所は全都道府県とも2か所であり、都道府県内の全市町村で同様の数値(傾向)とは限らない

調査概要及び調査結果は、JAF「信号機のない横断歩道での歩行者横断時における車の一時停止状況全国調査2018年」を参照

前年の調査結果から、わずか0.1%増である。増えているとは言っても、喜ばしい数字ではないだろう。

「なぜ、車は一時停止をしないのか」に迫るアンケート調査

信号機が設置されていない交差点
2019年1月 宮城県仙台市(イメージ写真のため、本文とは直接の関係はありません)

では、なぜ、車は一時停止をしないのか。
FAFはその点に迫るもう一つの調査を実施していた。

2017年6月にインターネットアンケート「ドライバーが一時停止しない(できない)と考えられる理由」を実施し、その結果をホームページに公開している。

アンケート調査報告「信号機のない横断歩道に関するアンケート調査(2017年6月)」で、その目的を次のように紹介している。

2016年に実施した「信号機のない横断歩道における歩行者優先に関する実態調査」においては「9割以上の車が一時停止しない」ということがわかっています。
ドライバーが「信号機のない横断歩道」で一時停止しない(できない)理由にはどのようなことが考えられるかなどについて、ドライバーや歩行者の本音に迫るためにアンケート調査を実施しました。
これらの活動を通して、交通ルールやドライバー自身の運転マナーについて気づき、考えてもらい、安全運転につなげてもらいたいと考えています。

ドライバーが「信号機のない横断歩道」で一時停止しない(できない)理由

ドライバーが「信号機のない横断歩道」で一時停止しない(できない)理由で考えられること

1位:「自車が停止しても対向車が停止せず危ないから」44.9%

2位:「後続から車がきておらず、自車が通り過ぎれば歩行者は渡れると思うから」41.1%

3位:「横断歩道に歩行者がいても渡るかどうか判らないから」38.4%。

4位:「一時停止した際に後続車から追突されそうになる(追突されたことがある)から」33.5%

調査結果は、思い当たることが多くあり、これらを意識しながら運転することで、改善を図ることが求められている。

後続車からの追突を防止するためにとった行動

さらに、後続車からの追突を防止するためにとった行動について、
「横断歩道の手前から早めに減速する(早めにブレーキで後続車に自車が停止することを早めに伝える)」90.8%と回答。

先をよく見て、歩行者がいるような場合には早めの減速が重要である、と指摘している。

信号機のない横断歩道て、不快や危険な思い

続いて、歩行者の立場で、信号機のない横断歩道を渡ろうとした時に車が来て、不快や危険な思いをしたことについて、
「通過する車が途切れるまで渡れなかった」67.9%と回答。

一時停止する車が少ないことがわかる。

ドライバーや歩行者のジェスチャー

ドライバー「歩行者をしっかりと確認した上で、手を差し伸べるなどジェスチャーする」48.4%

歩行者「ドライバーを見て、手を挙げるなどジェスチャーする」77.9%

ドライバーと歩行者の双方で、コミュニケーションを取ることが重要である。

「ひし形マーク」の路面表示があった場合

路面標示のひし形マーク
2019年1月 宮城県仙台市(イメージ写真のため、本文とは直接の関係はありません)

信号機のない横断歩道の手前に「ひし形マーク」の路面表示があった場合、

「この先に横断歩道があるという意味なので注意して走行する」74.9%と回答。

ほとんどの人が「ひし形マーク」の意味を知っているようである。

アンケートのまとめ

JAFはアンケートの結果を踏まえ、次の様に指摘している。

ドライバーは、横断歩道付近においては自車の走行車線側だけでなく、対向車線側の歩行者にも注意を払い、歩行者がいる場合には、まず減速をする。
歩行者も、横断をしようとする際には、ドライバーに横断する意思表示をするなど、お互いに安全に努める事が、事故を未然に防いでいくことになる。

JAFのホームページのアンケート調査報告「信号機のない横断歩道に関するアンケート調査(2017年6月)」を参照

道路交通法を遵守

道路交通法38条には、横断歩道を渡ろうとしている歩行者が明らかにいないと確認できる場合以外は、横断歩道の停止位置で止まれるような速度で進行しなければならない、と定められている。

道路交通法「第六節の二 横断歩行者等の保護のための通行方法」の中、38条(横断歩道等における歩行者等の優先)を参照

信号機のない横断歩道で、渡ろうとしている歩行者を見かけたら、歩行者優先で車を止めようと思っているドライバーは多いと思う。

しかし、横断歩道の直前まで来て、渡ろうとしている歩行者がいることに気づくことがある。その時点では、横断歩道の手前で停止することができず、そのまま通り過ぎてしまい、不本意ながら9割の分類の中に入ることになる。

まずは、信号機のない横断歩道の手前では、十分な減速をすることを心がけたいものである。

JAF”Omoiyalty Driveキャンペーン”を実施中

JAFでは「街をゆく全てのクルマが思いやりをもって運転すれば、より安全な交通社会が成り立つはず」という想いを込め、2016年11月より、”Omoiyalty Driveキャンペーン”を実施中である。

このキャンペーンのテーマの1つに、今回の「信号機のない横断歩道での一時停止」をあげ、思いやり運転の啓蒙に取り組んでいる。

「Omoiyalty Drive」に賛同した人には、ナンバープレート型Thanks Cardがプレゼントされる。ちなみに、現在の賛同者は39231人である。

詳細は”Omoiyalty Driveキャンペーン“を参照

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